『はい。赤ちゃん相談室、田尻です こうのとりのゆりかご・24時間SOS赤ちゃん電話相談の現場』
2016年9月刊行
著者は2015年3月に慈恵病院を定年退職
運用開始から退職までの8年間にゆりかごに預けられた子は112人。減少傾向にあったが、望まない妊娠の相談件数は増加。
退職後はスタディライフ熊本の「ハートtoハート」で24時間SOS電話相談。
『「赤ちゃんポスト」は、それでも必要です。 かけがえのない「命」を救うために』
熊本市の慈恵病院 2007年5月に「赤ちゃんポスト」を設置。
2004年にドイツに視察へ。
ドイツの「ベビークラッペ」第1号は2000年4月。
2004年には国内70箇所。
預けられて8週間は保護した機関が育て、その間に母親の話を聞き、相談に乗る。母親が分からなかったり、育てられないことが明らかになったら、養子縁組を望んでいる夫婦を探す。さらに成人するまで行政が継続的にかかわる。匿名出産、内密に出産して養子に出す制度も整備。
日本では預けられた赤ちゃんは乳児院、児童養護施設で成長することが多い。養子は12%。ドイツは50.4%。アメリカ77.0%。オーストラリア93.5%。
特別養子縁組の成立件数は全国的には増加傾向にあるが、東京都では、ゼロ歳ゼロか月での養子縁組里親委託は2010~2014年の5年間で、ゼロ。一方、乳児院への措置となったゼロ歳ゼロか月児は5年間で370人。
2016年12月9日、特別養子縁組あっせん法案可決
●政府からの補助金制度
●研修制度の支援
●あっせん団体が届け出から許可制に
一例。両親の住所が海外の外国人だった子どもの預け入れ。
2017年に関西の助産院での第2例開設の試みがあったが、神戸市が医師の常駐を求め、断念。